焼酎には大きく分けて2つの種類があります。
酎ハイやサワーなどに使われる甲類焼酎(ホワイトリカー)
焼酎そのものを楽しむ乙類焼酎(本格焼酎)
2つの違いは蒸留方法にあります。
●連続式蒸留方法(甲類焼酎)
連続式蒸留方法とは、明治時代に開発された蒸留方式で、醪(もろみ)を連続蒸留機で蒸留し、水で薄めてアルコール度数を調整する蒸留方法です。連続して蒸留できるので、大量生産が可能です。また、不純物がほとんど無い純度の高いアルコールを得ることができますが、アルコールの純度が高いため、無味無臭に近い焼酎になってしまいます。主に、酎ハイやサワーなど、味や香りをつけて飲むのに適しています。
●単式蒸留方法(乙類焼酎)
単式蒸留方法とは、昔ながらの蒸留方法で、醪(もろみ)を単式蒸留機で蒸留し、水で薄めてアルコール度数を調整する蒸留方法です。一度しか蒸留できませんので、大量生産はできませんが、原料の味や香りが豊富に残り、個性的な味わいの焼酎ができます。銘柄ごとに味が違い、お湯割り・水割り・ロックで、焼酎自体の味を楽しむのに適しています。現在の焼酎ブームの火付け役となった本格焼酎はこの単式蒸留方法で造った乙類焼酎のことをいいます。
また、単式蒸留方法にはさらに「常圧蒸留」と「減圧蒸留」の2種類の蒸留方法があります。
「減圧蒸留方式」
減圧蒸留方式は20年ほど前から始められた蒸留方式で、低音で醪を沸騰させること
ができるので、味や香りにクセが無く、飲みやすい焼酎ができます。通常、醪の沸騰
する温度は90℃〜100℃ですが、醪の入ったタンクを真空にし、40℃〜50℃くらいの
温度で沸騰させる蒸留方式です。
「常圧蒸留方式」
常圧蒸留方式は昔から利用されてきた蒸留方式です。常温で醪を沸騰させますので、
減圧蒸留方式とは違い、原料の味や香りが豊かに残り、個性的な焼酎ができます。
昔ながらの伝統を残している蔵元は今もこの常圧蒸留方式を採用しています。
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